こじらせ女子と呼ばれる女

親友から「こじらせてる」と言われた理由。嫌な女全開で語る

利益、成果、実力、人柄、人徳、環境、運

「こじらせ女子」と呼ばれる女、ねこです🐾

 

どんな経験も必ず自分に返ってくる。

良いことも辛いことも、

活かす経験にするかしないかは自分次第。

私はそう思って今も働いている。

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私の初めての就職先は、

今では考えられない環境だったかもしれない。

業界的にも世間のルールとは少し違うところもある。

それでもズバ抜けて厄介だったのが、

私が配属された先の直属ボスの存在。 

www.kojisaseneko.work

この厄介な女ボスのせいで

多くの人が泣かされ、多くの人が続かず、

決していい環境ではなかった。

そこで私も初めは鬼の洗礼をたくさん受けてきたが、

私は無知だったことで

その理不尽な女ボスのやり方に物申すことなく、

日々、一生懸命過ごしていた。

 

どこでもあるような話だが、

私の配属先には派閥があった。

その派閥は配属先だけに留まらず、

グループ全体に行き渡ったものだった。

 

厄介なこの「女ボス派」と

女ボスと同期だった女性「Kさん派」。

Kさんは当時、女ボスのセカンドポジションだった。

同期ということもあってか、

この2人はあまりうまくいっていなかった。

 

部下の扱いがひどく、

自分の成功のためなら汚い手を使う、

成果のみを追求する女ボスと

そのボスからの理不尽な対応を受けている部下を

いつも慰め、チームを大切にするKさん。

 

「仕事の成果」と「人として」

という意味での結果は明確だった。

 

女ボスは元々仕事のできる人だった。

それに加え、人から奪ったものもあり、

女ボスの仕事の成果はズバ抜けて良かったが、

人柄は、、、

女ボスを本当の意味で慕うものはいなかった。

 

それに対して

Kさんの仕事の成果は悪くはなかった。

ボスに成果を奪われた後輩たちに

自分の成果を譲ってあげることもある優しい人。

理不尽な態度を取られた後輩たちの話を聞けば、

女ボスに立ち向かって

みんなの気持ちを代弁してくれるような

優しくて強い人だった。

Kさんと関わったことのある人たちは

みんなKさんを慕っていた。

私もそのうちの1人だった。

 

しかし仕事とは、この人柄だけでは評価されない。

これだけの人望の差があるのになぜ派閥ができるのか?

それは結局、

組織から絶大な評価を受けていたのは

女ボスだったからだ。

 

女ボスの成果は組織に大きな利益を与えていた。

それに対してKさんの成果は人並み。

組織からのKさんへの評価は

「いい子なのはわかるがやり方が甘い。

意見をするなら成果を出してから言え。」

というものだった。

 

それゆえ、

人としての慕われ方は断然Kさんだったのに対し、

上を目指す人たちは女ボスの派閥に集まっていた。

女ボス派には

女ボスの素質を受け継いだ怖い先輩たちが集い、

Kさん派には

女ボス派のやり方に合わない心優しい人たちが集まっていた。

 

入社直後の私はなにもわからないド新人。

どちらの派閥につくなんてところまで追いつかず、

どちらかの派閥に属しているという感じではなかった。

仕事では女ボス派から厳しく育てられるが、

文句を言うことはない。

言われたことをただ必死にこなしていた。

ときには理不尽すぎて辛いこともあった。

そんなときはKさんに助けられ、

プライベートでもかなり仲良くしてもらっていた。

仲の良さで言えば、

間違いなく私はKさん派だっただろう。

 

ただ仕事の上での私のボスは厄介なこの女ボス。

Kさんとは仲は良いが、

私は女ボスの言うことには逆らわない。

そんな私を女ボスは気に入り、

私は女ボスからの絶大な信頼を受け始めた。

(それでも理不尽なことは変わらず起こる)

 

そして私は入社して半年で

前代未聞の異例の内示を受けた。

女ボスのセカンドポジションへの昇格というもの。

Kさんのポジションだった。

Kさんはセカンドからはありえない左遷。

理由はわかっていた。

女ボスは自分に物申すセカンドではなく、

自分の思い通りになる使いやすいコマに変えたかったのだ。

自分の城は自分の意のままに扱える場所へと改革していく女ボス。

 

新人の私にはその人事を断る選択肢などなかったが、

正直、私はそのポジションをやっていく自信はなかった。

実力はもちろん伴っていないし、

数々の先輩を差し置いての抜擢。

反感を買うことも目に見えていた。

それに1番気が進まなかったのは、

仲良くしてくれていたKさんの左遷は

自分がそのポジションに就くからだ。

 

こんなに仲良くしてくれているのに

こんなことになるなんて、、、

どう言ったらいいのか、、、

 

申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

 

そんな中、Kさんは内示が出てすぐに

「2人で遊ぼう♪」

と私を誘ってくれた。

その日のKさんはいつも通り優しく、

いつも通り2人で楽しく過ごした。

 

(この内示は

まだKさんの耳には入っていないかもしれない)

 

私はそう思う一方、

だからこそ、この楽しい時間が心苦しくも感じた。

でも実際は違った。

別れ際、Kさんから真剣な表情で話を切り出された。

 

「ねこちゃんはまだ知らないかもしれないけど、

私はもうすぐ異動になる。

異動先もあり得ない。

これだけやってきたのに悔しい。」

 

Kさんは話しながら泣いていた。

私もその涙を見て、一緒に泣いたが、

なんのかける言葉も見つからなかった。

そしてKさんは続ける。

 

「私の後任はねこちゃんだよ。

後任は私にも決める権利があるから、

私はねこちゃんにやって欲しいって言った。

あのままあそこを女ボスのブレーンたちに任せたら

もっと辛い思いをする子たちがたくさんでてくる。

私はもう近くで守ってあげられないから、

代わりにねこちゃんがそれをしてほしい。

まだ入社して日は浅いけど、

ねこちゃんにはその素質があるよ。

あんな理不尽なことをされても、

文句も言わず、女ボスに毒されず、

自分を貫けるのは才能だと思う。

女ボスもねこちゃんのことは気に入ってるし、

新人ながら成果も出してるから上の人も文句は言わない。

ねこちゃんには辛い立場にさせるかもしれないけど、

出来る限り私もフォローするから頑張ってほしい。

これは私が左遷された辛い報告ぢゃないよ。

私のことは気にしないで、頑張ってほしい。

これはねこちゃんに期待してる思いだから‼︎

これからもこうやって遊ぼう。

私たちの関係はなにも変わらないからね。」

 

私はこのKさんの思いを聞いて、号泣した。

この日、この話をするまで

普通に接してくれたKさんの優しさを感じた。

Kさん自身の悔しさも感じた。

自分が離れた後も

私や自分のチームの人たちを思う大きさも感じた。

 

私はKさんと話して、覚悟が決まった。

新人だろうが関係ない。

Kさんの思いをしっかり受け継いでいける人になろう‼︎

私はそうならなければいけない‼︎

 

それからの私は大変な日々となった。

気持ちはさておき、

セカンドといえども私は実力がないただの新人。

学ばないといけないことが多くある。

それを教えてくれるのは、

今まで女ボス派についている怖い先輩方、、、

この先輩方をすっ飛ばし、

実力のない私が上司になったのだから、

風当たりは想像以上にキツかった。

それでも私は

 

この環境に負けたくない。

これはKさんが私に託してくれた思いだ。

やると決めたのは自分。

ここで負けたら、自分の決断に負けたことになる。

自分には絶対に負けたくない‼︎

 

この一心で理不尽な先輩方からの風にも負けず、

ただガムシャラに自分ができることをした。

 

その姿が組織のトップや女ボスの評価を受けることとなり、

私は入社1年後、さらに前代未聞の辞令を受ける。

 

女ボスが私に自分のボスのポジションを譲ったのだ。

私はそのボスの座を譲り受け、

女ボスはさらに上の組織の人間になった。

 

女ボスの思惑はわかっていた。

未熟な私がそのままボスになれば、

女ボスは今までようにここでの権力を残したまま、

さらなる大きな権力を手に入れることができる。

本当にここを任せたいのであれば、

もっと実力のある人物は派閥の中にたくさんいた。

しかし、

その実力のある人物がこのボスのポジションに就けば、

いつか自分の脅威になるかもしれない。

そんな考えがあったのだろう。

 

成果を上げたい組織のトップと女ボスの思惑から、

私はその組織の多くを支える部署のボスとなった。

 

こうなると私への風向きはさらにキツイものとなった。

10年以上耐えて働いてきた先輩方の新しいボスが、

このわけのわからない未熟な私。

思うところはたくさんあるだろう。

先輩というだけで理不尽なこともたくさんされた。

それでも私は負けないように

自分ができることを精一杯した。

ただ、心掛けていたことは、

 

女ボスのような

理不尽で人の成果を奪うようなことは絶対にしない。

Kさんの目指していた

チーム力と自分の実力だけで結果を残す。

 

これに徹底した。

しばらくして、

このやり方には女ボスから苦言があった。

 

「そんなやり方ではボスという存在は確立しない。

ボスは絶対的なものでなければいけない。

成果を上げるために甘さは必要ない。」

 

女ボスのいうことは一理あった。

いざ自分がボスになってみると、

優しさや思いやりだけではやっていけないことがたくさんあった。

その立場にはその立場のやり方というものが必要だ。

だが、私は自分が受けてきた理不尽な対応を

同じように部下にしたくはなかった。

自分なりにKさんのやり方を残しながら、

 

ギスギスした環境ではなく、

思いやりのある職場、チーム力で成果を出す

 

これが私の目標だった。

しかし、女ボス派で生き抜いてきた人たちに

このやり方はなかなか浸透させることはできなかった。

今までのような成果主義を求める女ボス派と

私のやり方に賛同してくれる人たち。

私が初めて就職した頃のような派閥ができてしまっていた。

 

ただ成果だけは負けなかった。

ここで負ければ、甘いからダメだと言われてしまう。

女ボス派の先輩方に成果を横取りされようとも、

その分自分で多くの成果を生み出す努力をした。

 

その結果、

私は入社3年でまたもや異例の辞令を受けた。

各ボスたちを取りまとめる側への打診だった。

しかし、私はその人事を断った。

理由はもうその職場でやりたいことがなくなったからだった。

私についてきてくれていた若い世代を大きくしてあげたいという気持ちはあった。

しかし、大好きだったKさんはその後も左遷され、

耐えきれず退職していた。

一緒に働けなくても、

私はKさんと共に、そこでやっていきたかった。

 

Kさんがいなくなった今、

ここで私が改革する意味はあるのか?

さらなる追い風が予想される中、

私はここでそれをするだけの気力はあるのか?

 

考えた結果、私はその人事を断り、退職をした。

やりたいことはしやすい環境ですることも大切だ。

求めていない人が多い中で、

無理にその環境を変える必要はない。

私は新たな環境で私のしたいことをすれば近道だ。

そこで成功したとき、

その人たちに違うやり方でも成功できるのだと見せればいい。

 

そして私は転職し、

今は1から作り上げてきた組織のセカンドになった。

中小企業の副社長というところだろう。

以前に比べれば小さな小さな組織ではあるが、

私は唯一のボスとやり合いながら日々奮闘している笑

 

私の人生は、ほぼ運の良さで成り立っている。

そこに少々の成果と人徳が加わったことで、

今の私が成り立っている。

 

働く上では辛いことはたくさんある。

しかし、その辛かった経験が私の力となり、

少しずつではあるがいつかの実力となりつつある。

辛いことばかりではない。

尊敬できる先輩や仲間もできる。

自分がやりたいことを見つけ、

やりたいことを貫ける環境を作ることも、

私は仕事だと思う。

 

たまには真面目に語ってみました笑

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by 株式会社Jizai「転職nendo」